「カメラを買ったなら、防湿庫は必須です!」
カメラ屋のお兄さんや、ネットの先輩方は口を揃えてこう言います。確かに日本の湿度はカメラの大敵。レンズにカビが生えたら、修理費で数万円が吹っ飛びますからね。
やっとの思いでカメラを買ったばかりの初心者が、ただ機材を入れるだけの箱に1万円も出すのは難しいですよね。
HOKUTOやapollotechといった、いわゆる「正規品(電動防湿庫)」は確かにカッコいい。青いLEDが光って、ワインセラーみたいで所有欲も満たされます。価格は約1万円。
今回は、そんな「防湿庫に1万円もかけられない」というあなたのために、最強の代用品「ドライボックス」を、本音でレビューします。正規品を買うべき人、代用品で十分な人の境界線をハッキリさせます。
防湿庫業界の「正規品」と「代用品」の違いとは?
カメラの保管方法は大きく分けて2つあります。
正規品:電動防湿庫(HOKUTO、apollotechなど)
コンセントに繋いで、自動で湿度を一定に保ってくれる機械です。
- メリット: 手間いらず。見た目がプロっぽい。
- デメリット: 初期投資が高い(約1万円〜)。場所を取る。電気代が微々たるものだか掛かる。
【筆者の本音】
正直、機材が少ないうちは「ショーケース」としての役割が大きいです。機能だけで見ればオーバースペックな場合も多々あります。
代用品:簡易ドライボックス(ハクバなど)
密閉できるプラスチックケースに乾燥剤を入れるタイプです。
- メリット: 圧倒的に安い(1,000円〜2,000円台)。軽い。場所を変えられる。
- デメリット: 乾燥剤の交換が必要。湿度が下がりすぎたり、下がらなかったりする(管理が必要)。見た目はタッパー。
今回の主役:ハクバ(HAKUBA)防湿保管ケース 5.5L
ここで紹介するのは、代用品の王様、ハクバのドライボックスです。
基本スペック
- 容量: 5.5L(初心者キットには十分)
- 外寸法: W330×H135×D220mm
- 付属品: 乾燥剤(15g×2入)
- 価格: 正規品のおよそ5分の1以下
この商品は、言ってみれば「パッキンのついた高級なタッパー」です。でも、侮ってはいけません。このシンプルさこそが、初心者にとって最大の武器になるのです。
徹底比較!1万円の正規品 vs ハクバの代用品
スペックと使い勝手を比較表にまとめました。
| 項目 | 正規品(HOKUTO/apollotech等) | 代用品(ハクバ 防湿ケース) |
| 価格 | 約 9,800円〜 | 約 1,500円〜2,000円 |
| 湿度管理 | 全自動(ダイヤル設定) | 手動(乾燥剤を入れるだけ) |
| ランニングコスト | 電気代(月数十円) | 乾燥剤代(数ヶ月に一度数百円) |
| 耐久性 | 機械部分が壊れる可能性あり | 箱が割れない限り半永久的 |
| 見た目 | 高級感あり、インテリアになる | ただの収納ケース |
| 密閉性 | 普通(排気等のため完全密閉ではない) | パッキンによる物理的密閉 |
| 拡張性 | 追加購入が必要 | 買い足して積み重ねOK |
ハクバのドライボックスを推す3つの理由
初心者のあなたが、今すぐポチるべき理由は以下の3点です。
浮いた8,000円で「撮影体験」を買える
これが最大の理由です。
ハクバを選んで浮いたお金で、三脚を買ったり、PLフィルターを買ったり、あるいは撮影旅行の交通費に充ててください。機材を守ることも大事ですが、機材を使うことのほうがもっと大事です。
サイズ感が絶妙(5.5Lの魔力)
「5.5L」と言われてもピンとこないかもしれませんが、このサイズが実は神がかっています。
- エントリー向け一眼レフ(またはミラーレス)本体 1台
- 標準ズームレンズ 1本
- 望遠ズームレンズ 1本
- 充電器やバッテリー
これらが「ちょうど」収まります。
ユーザーレビューにもある通り、「容積が小さく、中のモノが程よく見える」ため、行方不明になりません。大きすぎる防湿庫は、いつの間にかカメラ以外のガラクタ置き場になりがちです。
「やめたとき」のリスクヘッジ
少し意地悪な言い方をしますが、あなたが3ヶ月後に「カメラ、やっぱ重いしスマホでいいや」となったとしましょう。
1万円の巨大な電動防湿庫は、ただの粗大ゴミになります。捨てるのも大変です。
しかし、ハクバのドライボックスなら?
「湿気を嫌う海苔やパスタの保存容器」として第二の人生を歩めます。これ、結構マジな話です。
【筆者の本音】
実際、カメラを辞めた友人の家に行ったら、このドライボックスにお米が入っていました。密閉性が高いので、米びつとしても優秀なんですよね…。潰しが効くって素晴らしい。
ただし、これだけは注意して!(デメリット)
乾燥剤の管理をサボると無意味
この商品は「入れて終わり」ではありません。付属の乾燥剤は水分を吸うと効果がなくなります。
- 定期的に乾燥剤を交換する。
- または、天日干しで復活するタイプのシリカゲルを使う。
この手間を「愛機への愛情」と思えるか、「面倒くさい」と思うか。後者なら、大人しく1万円払って正規品を買ったほうが幸せになれます。
湿度が下がりすぎることがある
付属の乾燥剤(酸化カルシウム)は強力です。密閉された小さな空間で使うと、湿度が下がりすぎて、逆にカメラのゴムパーツやグリスを傷める可能性があります。
心配な人は、100均で売っている湿度計を一緒に入れておくと安心です。
ハクバのドライボックス Q&A
- Q100均のタッパー(食品保存容器)じゃダメですか?
- A
「ダメ」ではありませんが、おすすめしません。物理的には同じプラスチック容器ですが、最大の違いは「パッキンの質」です。 100均の容器は密閉性が甘く、外気が入り込みやすい構造のものが多いです。せっかく乾燥剤を入れても、すぐに湿気を吸ってしまいます。
- Q防湿剤の交換時期はどれくらいですか?
- A
季節や開閉頻度によりますが、目安は3〜8ヶ月です。付属の乾燥剤は、湿気を吸うと膨らんだり固まったりして合図をくれます。梅雨の時期などは早く寿命が来ます。 ランニングコストを抑えたいなら、電子レンジで加熱して再利用できる「シリカゲル」タイプの乾燥剤を別途購入するのが裏技です。
- Q湿度は低ければ低いほど良いのですか?
- A
いいえ、乾燥させすぎ(過乾燥)はNGです!湿度が30%を切るような「砂漠状態」になると、カメラのグリップなどのゴムパーツがひび割れたり、内部の潤滑油(グリス)が乾いて動作不良を起こしたりします。 最適な湿度は40%〜50%です。 ハクバのドライボックスに付属している乾燥剤は強力なので、入れっぱなしにするならたまに蓋を開けるか、別売りの湿度調整剤(湿度を一定に保つタイプ)に変えるのがベストです。
- Qレンズが増えたらどうすればいいですか?
- A
同じものを買い足して、積み重ねればOKです。ハクバのドライボックスは、蓋の上面と底面が噛み合うように設計されているため、安定してスタッキングができます。 電動防湿庫だと「入り切らないから大きいのに買い替えなきゃ」となると何万円の出費になりますが、ドライボックスなら「もう一個ポチるか」と2,000円程度で済みます。この拡張性の高さも嬉しいポイントです。
まとめ:あなたはどっちを買うべき?
正規品(電動防湿庫)を買うべき人
- 予算に余裕がある。
- ズボラで、乾燥剤の交換なんて絶対忘れる自信がある。
- 部屋のインテリアとして、カメラをカッコよく飾りたい。
- すでにレンズが5本以上ある「沼」の住人。
代用品(ハクバ ドライボックス)を買うべき人
- とにかく初期費用を抑えたい。
- 浮いたお金をレンズや旅費に回したい賢い消費者。
- まだカメラを一生の趣味にするか確信が持てない。
- 湿気対策はしたいが、場所は取りたくない。
カメラを始めたばかりのあなたへ。
最初はハクバのドライボックスで十分です。
もし、入り切らないほどレンズが増えた時、その時はじめて「自分へのご褒美」として大きな電動防湿庫を買えばいいのです。その頃には、あなたはもう立派なカメラマンになっているはずですから。
まずは、カビの恐怖から1,000円台で解放されましょう。

